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Excelの「セルを結合して中央揃え」を使わず「選択範囲内で中央」表示
Excelの「セルを結合して中央揃え」を使わず「選択範囲内で中央」表示
この記事は公開から3年以上経過しています。
こんにちは、チーフクリエイターのSHOJIです。
突然ですがみなさん、Excel(エクセル)使ってますよね?。。。Word・Access・PowerPointなど、もうビジネスには切り離せないMicrosoft Office製品なんですが、その中でもExcelは特に利用頻度が高い表計算ソフトなのはご存じの通り。
そんなExcelで頻繁に使われる設定のなかで、入力した文字を複数のセルの中央に配置する際に便利なのが[セルを結合して中央揃え]です。リボンやツールバーにもボタンが配置されているので、ワンクリックで設定ができ、ほとんどのExcelユーザーが使った経験があるんじゃないでしょうか。
そんな便利な[セルを結合して中央揃え]なんですが、セルを結合していると、並べ替えやオートフィルでコピーをする際に、『この操作を行うには、すべての結合セルを同じサイズにする必要があります。』というメッセージが表示され、イラっとした経験も多いかと思います。
このエラーの原因は「結合されたセル」が範囲内に存在しているためです。見栄えやレイアウトを優先するあまり、このようなエラーに悩まされていては元も子もありません。
そんな時におすすめなのが[選択範囲内で中央]という設定です。
- \\ 目 次 //
- [選択範囲内で中央]設定
- マクロで楽々設定
- 個人用マクロブック
- ON↔OFFの切り替えカスタマイズ
- まとめ
[選択範囲内で中央]設定
※動画では[選択範囲内で中央]設定の後に[セルを結合して中央揃え]を設定して、違いを比べています。
① 文字を入力して、中央表示したいセル範囲を選択
②[セルの書式設定]→[配置]タブを開く
③[横位置]→[選択範囲内で中央]を選択
④[OK]をクリック
たったこれだけの設定で、パッと見は[セルを結合して中央揃え]と同じなんですが、セルを結合することなく複数セルの中央に文字を配置することができちゃう優れもの!
セルが結合されていないので、各々のセルを個別に選択できる状態になっています。
これなら、並べ替えやオートフィルでコピーをする際にも、エラーメッセージに悩まされることはありませんね。
マクロで楽々設定
そんな優れものの[選択範囲内で中央]設定なんですが、前述の通り、設定するのがちょっと面倒くさいのが玉に瑕。。。
リボンやツールバーにボタンがなく、クイックアクセスツールバーの[すべてのコマンド]内にも存在しないので、わざわざ[セルの書式設定]からでないと設定ができません。
そこでおすすめするのが、みなさん敬遠しがちな「マクロ」機能です!
「マクロを組むなんて無理無理っ!」なんて言わないで、、、実はとっても簡単なんですよ。
大まかな流れとしては、
『マクロの記録』→『選択範囲内で中央設定を行う』→『マクロの記録停止』
と、なりますので動画を交えて見ていきましょう!
マクロの記録
それではまず、マクロの記録からです。
① あらかじめ適当な文字を入力して、中央表示したいセル範囲を選択しておく
②[表示]タブ→[マクロ]ボタンの下部をクリック →[マクロの記録]
③[マクロ名]に適当な名前を入力
※今回は「選択範囲内で中央表示」を入力
④[ショートカットキー]のボックス内をクリックして適当なショートカットキーを設定
※今回は「Ctrl + Shift + C」を設定
④[マクロの保存先]を「個人用マクロブック」に設定
⑥[OK]をクリック
ここまでが『マクロの記録』正確に言うと、マクロを記録するための事前設定を行い、記録を開始したところになります。
選択範囲内で中央設定
続けて、実際に『選択範囲内で中央』設定を行い、マクロに記録していきます。
① あらかじめ選択しておいたセル範囲上で右クリック
②[セルの書式設定]→[配置]タブを開く
③[横位置]→[選択範囲内で中央]を選択
④[OK]をクリック
ここまでが『選択範囲内で中央』設定を行うところになります。
マクロの記録終了
『選択範囲内で中央』設定が終わったら、最後にマクロの記録を終了します。
①[表示]タブ→[マクロ]ボタンの下部をクリック
②[記録終了]をクリック
これで、記録中だった『選択範囲内で中央』設定の記録が終了しました。
マクロの確認
今回のマクロでは「個人用マクロブック」に保存されるように設定を進めていますので、あらたに個人用マクロブックである「PERSONAL.XLSB」を表示してマクロの確認を行います。
①[表示]タブ→[再表示]ボタンをクリック
②[ウィンドウの再表示]→ 表示するブック[PERSONAL.XLSB]を選択
③[OK]をクリック
④ あらたに「PERSONAL.XLSB」ブックが表示される
⑤ 適当なセルに文字を入力して任意のセル範囲を選択
⑥ セル範囲を選択した状態でショートカットキー[Ctrl + Shift + C]を打つ
⑦ 選択範囲内で中央表示される
⑧[表示]タブ→[表示しない]ボタンをクリック
これで、記録されたマクロを利用できることを確認できました。
個人用マクロブック
通常、Excelでマクロを作成する際は「作業中のブック」に保存しますが、今回ご紹介したように「個人用マクロブック」を作成すると、Excelの起動と同時に毎回バックグラウンドで「PERSONAL.XLSB」が起動され、どのブックでも登録されているマクロが利用できるようになります。
つまり、登録したマクロを他のブックで使えない場合、バックグラウンドで「PERSONAL.XLSB」が起動されていない、または「PERSONAL.XLSB」が保存されていない可能性があるので、注意が必要です。
ちなみに、保存された「PERSONAL.XLSB」は、[C:]→[USER]→[AppData]→[Roaming]→[Microsoft]→[Excel]→[XLSTART]に格納されていますので、必要に応じて確認してみてください。
また、個人用マクロブックを編集したい場合は[表示]タブ→[再表示]ボタンをクリックして、表示するブック[PERSONAL.XLSB]を選択すると表示されます。
ON↔OFFの切り替えカスタマイズ
ここまで設定できた人は、マクロを少しカスタマイズして、より使い勝手を良くしてみませんか?
前述では、単にショートカットを使って『選択範囲内で中央』設定をするだけでしたが、セル範囲を誤って選択してしまうなど、設定後に修正したいなんてこともよくありますよね。
そこで、同じショートカットキーで『選択範囲内で中央』設定のON↔OFFの切り替えを可能にするカスタマイズをご紹介します!
編集は「PERSONAL.XLSB」ブックからMicrosoft VBA(Visual Basic for Applications)にて行いますので、ブックがすでに開いている場合は⑤から進めてください。
①[表示]タブ→[再表示]ボタンをクリック
②[ウィンドウの再表示]→ 表示するブック[PERSONAL.XLSB]を選択
③[OK]をクリック
④「PERSONAL.XLSB」ブックが表示される
⑤[表示]タブ→[マクロ]ボタンの下部をクリック →[マクロの表示]
⑥[マクロ名]内の編集するマクロを選択 →[編集]
※今回は「選択範囲内で中央表示」を選択
⑦ Microsoft VBAにてマクロのコードが表示される
⑧ コードを書き換え(下図参照)
⑨ 保存後、Microsoft VBAを閉じる
⑩ 適当な文字を入力して、中央表示したいセル範囲を選択
⑪ 設定したショートカットキーで『選択範囲内で中央』が設定される
⑫ 再度、設定したショートカットキーで『選択範囲内で中央』が解除される
これでカスタマイズができ、どのブックでも設定したショートカットキーで『選択範囲内で中央』設定のON↔OFFの切り替えが可能になりました。
この時に注意したいのが、あくまで入力された文字は「入力したセル」内にあるため『選択範囲内で中央』設定を解除する場合は、その入力されているセルを選択して行う必要があります。
少しだけ補足すると、今回書き換えたコードは「If~Then~Elseを使った条件分岐(下記参照)」で書かれており、条件式を判定して、条件を満たしている場合は「Then以降の処理」が実行され、条件式を満たさない場合は「Else以降の処理」が実行されるといったものになります。
If 条件式 Then
条件式が成立した場合に実行する処理
Else
条件式が成立しなかった場合に実行する処理
End If
また、コード内に定義された各値については次の通りです。
Selection(選んでいる部分)
HorizontalAlignment(プロパティ:文字の横位置)
xlCenterAcrossSelection(定数:選択範囲内で中央)
xlGeneral(定数:標準)
簡単ではありますが、何となくでも理解してもらえればOKです♪
まとめ
いかがだったでしょうか?今回のExcelの豆知識。マクロやVBAを使ったことない方には少し難易度が高かったかもしれませんが、それを抜きにしても「選択範囲内で中央」設定がどういうものなのかは理解していただけたかと思います。
特に「セルを結合して中央揃え」に関しては、レイアウトや見た目の都合だけで設定していた方にとって、今後は「選択範囲内で中央」設定に変更してみるだけで、余計なエラー表示が出てこなくなる分だけ価値があると思いますよ!
是非、この記事を参考にして業務の効率化を図ってみてくださいね♪
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